Warumiの柱

「こころミュージアム」のキュレーター。Warumiの「こころの魔法」研究報告です☆

だいすきなもの(本)

夢野久作、杉山家一族に思うこと(その2)

本日もこちらの続きです。 warumi.hatenadiary.com 前回触れた夢野久作のお父さん、茂丸氏。私が書いたことなど、茂丸氏のエピソードのほんのさわりだけなのだけれど、彼の見つめていた世界の広さたるや。それを知っただけでも、なんだかこちらの胸がひらか…

夢野久作、杉山家一族に思うこと(その1)

以前「ドグラマグラ」についてこちらで書いたが、何を隠そう(隠してないけど)私は相当夢野久作が好きである。 warumi.hatenadiary.com どのくらい好きかというと、去年、これを見るために九州の大刀洗平和祈念館まで足を運んだくらい好き、そして彼の一族…

明恵上人が好き。(その1)

何年か前の夏のはじめに、京都の高山寺に行った。目的は「明恵上人」。 私が「明恵上人」という人物を知ったのはかれこれ17~8年前。河合先生のこの本を読んだことがきっかけだった。 明恵上人、という方は平安末期の1173年生まれ。奇しくもあの浄土真宗の祖…

つらい。けれど、後に宝となる生きづらさに思うこと。

例えば自分の人生、出来事、運、性格のようなものの中に、既に自分は〇〇にはなれない、とか、縁がない、とか、ムリだ、と諦めてしまっているもの。そんな諦めが自分の中にあるように思う。 幼い頃は「〇〇になりたい」とか「〇〇がほしい」とか無邪気に願っ…

「魔法使いとリリス」ー魔法の切なさに思うこと。

久しぶりに前知識なしの「小説」を読んだかもしれません(そして最近は、ドキュメンタリー寄りだったのでした)。魔法使いとリリス (ハヤカワ文庫FT)作者:シャロン シン発売日: 2003/12/01メディア: 文庫 オーブリイという青年が、すごもののグライレンドン…

「パリでメシを食う。」に助けられた話。

ロンドンで働いていた時のこと。日本のものってすごく高価だった。今の有難い世の中、だいたいの食材や調味料、納豆なんてのも普通に手に入る。けれど、それが日本で買う何倍もするのだ。キューピーマヨネーズがひとつ700円とかって!買おうと手に取ると、ち…

起爆剤は「悪」?

ちょっと前からこの本を読みなおしています。 神話の心理学――現代人の生き方のヒント〈〈物語と日本人の心〉コレクションIV〉 (岩波現代文庫)作者:河合 隼雄発売日: 2016/12/17メディア: 文庫 河合先生が軽い語り口で、しかし、とんでもないことを色々書いて…

本日の気分は「ドグラ・マグラ」であります。

今日はショックでした。起きる直前、「今日の夢、なにこれ!ちょっとおもしろすぎ!」ってついね、笑っちゃったみたいなんですよ。そのはずみで、見たはずの夢をキレイに忘れ去りました。。。ほんと、ちょっと前まで笑えるほど覚えていたのに! 以前皆さまに…

人魚姫ー自己犠牲から魔女さま弟子入りへの転換。

唐突ですが、小さい子どもの頃からお気に入りのおなはし/ものがたり、って何かお持ちでいらっしゃいますか? わたくしはと言いますとですね、圧倒的に「人魚姫」です!!なぜか「人魚」というものに小さい頃からひとかたならぬ思い、興味や親近感がいっぱい…

あなたの神話をきかせてください。

ホドロフスキーのおじいちゃんに背中をどん!と叩かれて、それで私は身分違いの恋を全うすることを、もろもろ納得尽くで決心したのだった。 これまで出会ってきた人、これから出会う人。とにかくこのわたしと何かのご縁を持った人と私は「無意識」を介してお…

琵琶をめぐる冒険

安田登氏をご存じでいらっしゃるだろうか? もはや何をされている方、とお伝えするのも困難なほど様々な顔をお持ちでいらっしゃる方である。代表的なのは能楽師のお顔であり、その他めっちゃ色々な舞台やら、何やらをおやりになっていて、且つロルフィングと…